手元に『エンジニアのための時間管理術』(オライリージャパン)という本があります。
いっぷう変わった本で、わかりやすいとは言えません。
しかしよく読むと時間管理の役に立ちそうなアイディアが詰まっています。
この本には私が知る限り唯一
「タスクシュートを使っていない、手書きのタスクシュートによく似たりスト」
が掲載されています。
このリストの意味がなんとなくでも直感的にわかるのはタスクシュートユーザーだけだと、私には思えます。
項目は英語ですし、「時間」とは何を意味しているのか、決してわかりやすい表記のしかたとは言えません。
この「時間」は実は「見積時間」なのです。「h」はもちろん「1時間」です。数字だけであれば「分」なのです。
世に言う「タスク管理」はあまりにも多くが「GTD準拠」であるため、このような発想にはなっていません。珍しいと言えます。
これだけ見ても、
- 優先順位
- 実行順
- 見積時間
などの要素をトータルで考えざるを得ないとよくわかります。
優先順位だけを考えたりするわけにはいきません。優先順位が低くても時間がかかるなら、ある午前中に手がけておくなど、そのつど総合的に検討を加えなければならないはずです。
自然と1日単位になる
このようにリストを作成すると、そのリストは自然と「1日単位」におさまるでしょう。
これは「1日あれば終わる」という意味ではありません。ただ「ここにあるタスクは今日やるタスク」という意味にとりあえずなる、と思うのです。
できれば今日中に終わらせたいという意識と、ただ単に「やらねばならない」というのとは違います。
どう違うかは「その日になってみないとわからない」ものです。
もしも「終わらなかったタスク」が発生すれば、「それでいいのか?」と自然と自問することになるでしょう。
よくないならば残業という選択を取るほかありません。
このように、残業にせよ、タスク実行にせよ、最初からどうするかを決めてしまうのではなく、そのときになって妥当な判断ができるようにサポートしてくれるのがタスクシュートです。