良い機能を使うのではなく良いシステムを作る

良い機能を使うのではなく良いシステムを作る タスクシュート時間術

私の愛しいアップルパイへ

タスク管理に限った話ではありませんが、優れた機能を備えるツールをやっとのことで探し出したにもかかわらず、ちっともワークフローが改善されないことはよくあります。チーズオムレツくらいありふれています。

一方で、時代遅れのツールしか備えていないのに驚くほど生産的な現場というのもあります。こちらはカイザーシュマーレンくらい貴重ですが、しかし確実に存在します。

その違いはどこから生まれるのでしょうか。

ツールに使われるのではなく、ツールを使いこなす

いまや良い機能は世の中に溢れています。ITの発展に伴い、いまや良い機能は誰もが低価格ないし無料で使える時代です。

しかし、良い機能が溢れているにもかかわらず、仕事環境は整備されるどころかますます混沌としてきている様子です。

ツールの選択肢が増えると比較検討に時間がかかります。使うツールが増えると、ツールに保存したデータやツール間連携のためにメンテナンスが必要となります。ツールが1つ増えるとともに、ツールを使いこなす難しさは指数関数的に高まっていくのです。ジューダスプリースト!

仕事を楽にするつもりが、仕事が増えただけといった場合もあります。これはツールを使っていると言うより、ツールに使われている状態です。これではまったく意味がありません。男の乳首と同じくらい無駄です。

高機能を備えたツールをすべて放棄して紙とペンに回帰しようとする人が一定数いることも理解できます。

では、ツールに使われるのではなくツールを使いこなすにはどうすれば良いのでしょうか。その鍵は「システム」にあります。

良い機能ではなく良いシステムを作る

システムと機能は違います。

昨今、Webとスマートホンの分野では特にアプリケーションの進歩が目覚ましいです。数年前には想像もしなかった良い機能が日々出現しています。

しかし、良い機能を持っていることと良いシステムを持っていることはまったく違います。良い機能を使いながら非効率なシステムに翻弄されている人や組織が世の中に数えきれないほどあります。

これは20年近くシステムエンジニアをやってきて身に染みて痛感していることです。

すでに多くの企業が良い機能を提供しています。それを使う側が意識すべきは、良い機能を使うことではなく、良いシステムを作ることです。

そもそもシステムとはなんでしょうか。

システムは機能の上位概念といえます。機能はシステムを実現するためのものであり、その逆はあり得ません。システムは特定の目的を実現するために機能をまとめた全体の仕組みと定義できます。

機能をまとめるとは、どのツールのどの機能を使うかを選択することから始まり、各機能を使うタイミングや手順、保存するデータなどを設計することです。設計するだけでなく、設計どおりに機能を操作するための工夫もシステム構築には含まれます。

Webやスマートホン用のアプリケーションを例にするなら、機能を使うために行うのはアプリケーションをインストールするまでにやることです。一方、システムを作るために行うのはアプリケーションをインストールしてからやることです。

どんなにすばらしい機能を備えたツールも、インストールしただけでは何の役にも立ちません。CPUとメモリとディスクの無駄遣いです。

ツールが必要なタイミングで起動され、必要な手順で扱われ、必要なツール間の連携が行われてはじめて生きるものです。つまり、ツールの機能は仕組みに組み込まれて、システムの一部となったときに真価を発揮するのです。

良いシステムを作るには

では、良いシステムを作るにはどうすれば良いのでしょうか。少なくとも個人的なレベルで扱うシステムにおいてのそれは、設計と運用にかかっています。

設計とは、システムの要件を決めてそれを実現するための構成を決めることです。運用とは、設計どおりにシステムを扱うための手続や操作です。

どちらも深く関連し合っています。おしべとめしべみたいなものです。優れた設計は運用を効率的にします。優れた運用は設計を効果的にします。そして、多くの場合システムの質は扱う機能に依存しません。

レトロな機能しか持ち合わせていなくとも、優れたシステムであれば驚くほど大きな価値を生みます。それは最新の機能を大きく凌ぐものとなります。それは中世の交響曲が発展途上の楽器しか扱えなかったにもかかわらず、どれほど美しい音楽を奏でたかに似ています。

逆に、片方がおざなりであれば、システム全体の質は大きく下がってしまうでしょう。粗雑な設計は運用を複雑にし、大きな負荷がかかるものとなります。粗雑な運用ではシステムを使うことによる効果が得られなくなります。

ツールの機能を使い始める前にきちんとシステムを設計しておき、かつシステム構築が終わったところで満足せずきちんと運用すること。この両輪が回れば、良いシステムを作れます。それこそがツールに使われるのではなく、ツールを使いこなしている状態といえます。

TaskChute Cloudにおいてもまた、優れた機能を選ぶことではなく、優れたシステムを構築できるかが鍵となります。そしてシステムを作ることは、やる気や意志力を発揮する鍵である自己コントロール感を高める最良の方法でもあります。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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