私の愛しいアップルパイへ
2016年8月に産声を上げた我が子TaskChute Cloudは、昨年5周年という節目を迎えました。
また、2022年というのは私jMatsuzakiが会社を文字どおり飛び出して独立してから10周年にあたります。
この記念すべき時、私はかつてのメル・ギブソンのごとく高らかに宣言します。TaskChute Cloud 2.0の開発を始める時が来たと。
Webサービスの分野は大きく進歩している
このタイミングでTaskChute Cloud 2.0開発を決めたのは、単に節目の年であったからというわけではもちろんありません。
この5年でWebサービス、クラウドサービスの技術は大きく進展しました。ここ数ヵ月で新しい技術を集中的に学んでいたのですが、その進化具合は驚くものでした。
5年前の時点で実装が難しかった機能も、今はたった一行でそれが実現できてしまうなんてこともあります。
特にクラウドにある大量のデータを扱う技術に大きな進展が見られ、当時TaskChute Cloudを開発していた時には実現できなかった機能の開発にも踏み切る目処がつきました。
クラウドサービスは処理とデータをサーバで集中的に管理するため、リソースの確保とパフォーマンスチューニングに特別な配慮が必要です。
5年前と比べてストレージのコストが大きく下がり、クラウドサービスで効率的にデータ処理する技術が整備され始めたことで、TaskChute Cloudを大きく進化させる基盤が整いました。
TaskChute Cloud 2.0の注目すべき改善ポイント
TaskChute Cloud 2.0ではこの10年間で培ってきたタスク管理・時間管理の知識と、TaskChute Cloudを5年運営してきて得た膨大なフィードバックをもとにゼロから設計し直します。
コードは完全にゼロから書き直すので、当時は取り込めなかった、ないし考慮できなかったあらゆる部分での改善を組み込みます。
その中でも特に大きな進化を期待している3つの機能についてここで紹介しましょう。
ライフログ機能の拡充
現バージョンで十分に実装できなかった機能としてライフログ機能があります。クラウドサービスではサーバ上でデータ処理と保存をする必要があるため、データ保存機能が増えるほどコストが指数演算的に増えるためです。
特にマルチメディアの保存、スレッド形式での保存は当時実装を断念したのですが、今回のバージョンでは組み込める見込みです。Gooooood!
具体的にはタスクないしルーチンごとにコメントや画像をスレッド形式で投稿できる機能を実装します。こうすることで実行したタスクリストだけでなく、タスクの中にメモを保存していけます。
その他にもタスク実行ログを支援する機能を多数構想しています。これによって、ライフログとしてのTaskChute Cloudの価値をさらに推し進められるでしょう。ヴンダバー!
外部サービス連携の実装
今回のバージョンでは、TaskChute Cloud APIの公開を前提として開発します。
そのため、現在のバージョンでは実現できなかった外部サービスとの自動連携が可能になります。
要望の多かったGoogle CalendarやZapier、IFTTTなどとの連携を始め、様々な外部サービスとの連携ができます。
それだけでなく、自作プログラムとの連携もできるようになるので、外部の開発者がTaskChute Cloud用のプラグインを作成して公開できます。Cooooool!
これによってTaskChute Cloudのデータを生かした自動処理の幅が広がるとともに、第三者の開発者がプラグインを通してTaskChute Cloudの活用アイデアを共有できるわけです。
TaskChute Cloudの活用法が無限に広がるわけです。ヤッホー!
ログ分析機能の実装
これはTaskChute Cloud APIの公開によっても改善される可能性が高いですが、TaskChute Cloud公式機能としてもExcelのピボットテーブルのような柔軟なグラフ化機能を実装予定です。
自分で決めた指標にもとづいてグラフを生成し、設定を保存できる機能です。これによってTaskChute Cloudに保存されたログを定量的に解析して活用できます。
あるプロジェクトに毎月どのくらいの時間を費やしているのか、毎日のタスク実行数はどう遷移しているのかなど、分析したい内容を決めてグラフを生成できます。Sweeeeeet!
これによってタスク実行ログから今後のルーチンを最適化する指標となる情報が大きく増えます。
ライフログを翌日以降の計画と実行に生かすタスクシュートならではの思想を大きく推進できるはずです。クレイジーシット!
TaskChute Cloud 2.0プロジェクトの最新情報について
その他にもセクション設定を柔軟にしたり、カレンダー表示を改善したり、週表示を可能にしたり、タスクに秒単位のタイマーを付与したり、タスク間でハイパーリンクを使えるようにしたり、リマインダーを実装したり、機能改善・追加したいものは数えきれないほどあります。
しかし、TaskChute Cloud 2.0の開発は始まったばかりです。まだまだ使用するツールを選定し始めたところで、実際にはどうなるか分かりません。
これからの検討と開発方法次第でツールの質は大きく変わるでしょう。開発段階からあなたの声を聞かせていただければ、さらに良いものができるに違いありません。
実際、TaskChute Cloudの開発規模に対して開発者のリソースは大きく枯渇しているのが実情ですので、開発や仕様検討をサポートいただける方は熱烈に歓迎しています。
近い将来Discordなどのチャットシステムを使って開発段階から要望や使用の検討などやりとりできる場を作るつもりです。
まだTaskChute Cloudを使ったことはないけれど2.0の開発には興味がある方も歓迎です。昨年、TaskChute Cloudは無料プランを開放したので、まずは元バージョンを使ってみていただくのも良いでしょう。
現代界では、ひとまずTaskChute Cloud 2.0の開発について最新情報をお伝えするメーリングリストを作成しましたので、続報を知りたければ(もちろんそうでしょう!)こちらにご登録ください。
貴下の従順なる下僕 松崎より